寒海鼠
![]() 魯山人の料理王国 |
魯山人が色々な料理について、その食べ方、味わい、思い出等を語った本です。一つのテーマが、長いものでも3ページほどで区切りが付くし、また鮎、河豚、豆腐、鴨、茶漬けなど料理単位で区切られているため、目次を見て自分の好きな食材から適当に読んでいく、といった読み方が可能です。愉快なのは、巻末に掲載されている魯山人の洋行記録で、ヨーロッパ、アメリカ各地で食べた料理を批評していますが、やはりというか、まあコキおろしています。トゥールダルジャンでは、鴨に熱を入れすぎていて味が台無しになっているとして、ギャルソンに命じて料理途中の鴨を出させ、それを持参したわさび醤油で食したら大変うまかった、といったようなエピソードが載っています。料理好き、特に和食に目が無い方には楽しめるでしょう。 |
![]() 魯山人味道 (中公文庫) |
難解で偏屈で頑固。
魯山人の私のイメージはこれだ。日本料理の芸術性を高めたとか色々功績は語られるが、基本的に難解で頑固でヘンクツという印象は揺らがない。が、この本を見ていると納豆茶漬けだのなんだの、案外手軽にできるものなんかも紹介されたりしてて、贅沢三昧というよりは格物知至なのではないかという感じが見て取れる。魯山人ワールドの入り口として手軽な一冊と言えるように思います。 |
![]() 魯山人の食卓 (グルメ文庫) |
北大路魯山人がコンブだしのとり方から東京のすし屋まで語った料理語録。彼は料理とは理(ことわり)を料(はかる)ることといい、合理的でなければならない、ものの道理に合わないことではいけない、と言い切っている。周りに対して厳しい人だったんだろうな。料理を芸術まで高めるにはコレぐらいしなければならなかったんでろうな。 色々な部分で同感できないところもありますが、料理に「命」をかけた男の考えの一端を窺い知る事が出来ます。 |
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