MITUPON's EGG / clarinet sound collage
![]() 暗黒神話・餓鬼の章 [VHS] |
何という忠実で誠実で上質なアニメ化だろうか。 キャラクターデザインをみたときは原作そのままのグダグダな絵(ほめ言葉)に不安になったが杞憂だった。前後編併せて一時間半の「見事な作品」が現れた。どこもすばらしいが、餓鬼の動きとその強さは恐怖である。諸星世界を愛すると自認する方ならこの作品だけはなんとしても見ておかないと。こんな名作がDVD化もされず、このまま消えていくのはあまりに惜しい。たまらずレビューを書いてしまいました。あなたが、武ほどの時間をかけることなくこの豊かな作品を体験できますように。 |
![]() 栞と紙魚子の怪奇事件簿 [DVD] |
やっていたのは知っいたけど、たまたま10話目を見てはまりました。原作を知らないので、それが良かったのかも知れない。南沢さんと前田さんのインタビューが収録されていましたが、ドラマのキャラとあまりに違って驚きでした。あと宇論さん役の俳優さんがとても面白くて気に入りました。怪奇大家族が好きなひとや、ゆるい笑いが好きなひとに是非見て欲しい作品です。 |
![]() 奇談 プレミアム・エディション [DVD] |
約30年前の漫画であり、映画化はさまざまな批判を呼んだ作品である。
長髪でない稗田礼二郎。神隠しから帰ってきた娘。映画オリジナルの設定はあるが、 監督の諸星ファンがよく表れていると思う。一度見た後の、監督のオーディオコメ ンタリーは思いが伝わる。音楽は川井憲次氏であり「暗黒神話」を思い出す。 諸星ファンとしてみると完壁ではないが、諸星大二郎の映画化を完璧にするのは所 詮無理があり、そう思ってみると、こんなものだろう。 また、思った以上に藤澤恵麻に目がいってしまうように、阿部寛ほか多くの俳優の 演技が光る。最後の”善次”には思わず振り返る自分がいる。 |
![]() ヒルコ 妖怪ハンター [DVD] |
お久ぁ〜で今夜、観直してみたら、昔VHSで観た時よりサイコッ!感4割増っしたんでレビュリまっす!他のレビュァ〜の方も仰られてるっすが、諸星さんの原作(『妖怪ハンター 地の巻』収録、「黒い探求者」集英社文庫っす!)に漂いまくりだった古代への畏敬や憧憬は微弱極まれり状態で、特撮(?)もB級ホラァ〜映画感極めまくりっすが、見終わった後に胸を突付きまくる切なさが、もう涙腺まで突付きまくりで堪らんのすねぇ〜ぇぇぃ…なんか一昔前の青春映画みたくな青臭ぇ切なさが溢れまくりで、多分それが本作を、そこいらのB級カルトムゥ〜ビィ〜とは一線画しまくるものに仕上げてるんしょねぇ〜ぇぇぃ…演技陣に関しては、沢田ジュリィ〜、原作の稗田先生とは似ても似つかぬ情けな中年風稗田先生を怪演っててサイコッ!す!学芸会的安っぽさが何か恥ずかしぃくれぇ胸に迫る個人的には恥ずかしながらサイコッ!と叫びたい一作っす!やっぱ塚晋&諸大&ジュリィ〜、サイコサイコサイコッ!YEAH!! |
![]() 巨人譚 (光文社コミック叢書SIGNAL) (光文社コミック叢書“シグナル” 19) |
巻頭の作品『ギルガメシュの物語』に始まる、約三十年にわたって描き継がれた連作は
一本の短剣をめぐり、古代メソポタミア、クレタ、アフリカを舞台に展開する壮大な物語です。 舞台はおもに神話世界ですが、神話にその名を残している英雄たち(のモデル)が 卑怯で野蛮な文明の破壊者、あるいは夢に憑かれた放浪者として 描かれているところが、諸星ワールドの真骨頂といえるでしょう。 征服し、破壊し、やがてその野心のため自らを滅ぼす男たちと、 大地に生きるアフリカの少年、運命に翻弄される少女といった 登場人物が織りなす雄大な叙事詩は、人類の縮図ともいえる普遍性を持って 現代に生きる私たちの心にも強く迫ってきます。 第二部の二編の中国物は、『諸怪志異』の系列に連なる奇妙な味わいの佳品で これまた諸星ワールドを堪能できます。 1600円と値段は少々お高めですが、装丁も奇麗で紙質も良く、 しっかりした作りの本なので、諸星ファンにはお勧めだと思います。 |
![]() 未来歳時記・バイオの黙示録 (ヤングジャンプコミックス) |
本当に、黙示録的な傑作だと思う。
あらゆる遺伝子がシャッフルされ、世界は渾然とした様相を呈し始める。人間の遺伝子が混入した雑草や鳥たちが農場を襲い、言語モドキで際限ない饒舌を繰り広げ、しかしそれがいつしか意味あるものへと変容していく。 人間たちにも、すでに異種の遺伝子は入り込み、DNA安定剤でその発現を抑えている。不幸にして異種の遺伝子の発現した者たちは街を追われ、ある者は難民と呼ばれて「荒地」に集い、ある者は海に還り、ある者たちは火星への脱出を試みる。百鬼夜行する世界。誰もが異形の者である世界。人間であることの終末。 終章「風が吹くとき」は、荒地で登場するライオンの容貌を持つ男の「ここに来た者はみな/その運命に従って/荒れ地に与えられた/役割を生きるのだ/お前もいずれ/その時が来たら/自分の役割に従え」(p215)という言葉が予告したとおりの結末を迎える。しかしそれはまた、救いでもあるように感じられる。 幕間劇で描かれてきたサトルが、最後に呟く言葉の痛切さ。そしてクローンと思しき女性アナの、重みのない別れの挨……プツン。 9/20の追伸 稲葉振一郎『「公共性」論』を読んでいて気がついた。この作品はハンナ・アレント、ジョルジョ・アガンベン、東浩紀などを意識している! キーワードは「難民」「動物」。 |
![]() 栞と紙魚子の百物語 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス) |
客は選ぶが確かに笑えます
「根暗なミカン」で吹いたw |
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