ザ・プレイヤー [DVD] |
冒頭の長廻しのシーンから、映画にぐいぐい引き込まれていってしまう。主人公はティム・ロビンスとグレタ・スカッキの2人ですが、いつもの如く多くの個性的な人物たちによる群像劇のスタイルをとりながら最後まで目が離せません。ラストの嘘臭いハッピー・エンドはアルトマン特有の皮肉なのでしょうね。
また次々と登場する豪華なカメオ出演のスターたちが見もので、リリー・トムリンやエリオット・グールドなどのアルトマン組のみならず、ブルース・ウィリス、バート・レイノルズなどアルトマンの映画には無縁のようなスーパースターたちまで出ています。以前発売されたDVDでは特典映像として全てのカメオ出演者が見れて、おまけに未公開シーンではパトリック・スエージやジェフ・ダニエルズなどカットされてしまったカメオ出演者もいたことがわかります。今度のDVDは特典映像が無いのが残念です。 この作品で復活したアルトマン監督は続く「ショート・カッツ」「プレタポルテ」でも豪華な出演者による群像劇を巧に演出して、つい先日亡くなるまでコンスタントに良質の作品を提供してくれました。もうアルトマンの作品が観れないのはチョットさびしいです。 |
ザ・カンヌ・プレイヤー [DVD] |
<詳細>
カンヌ映画祭に大勢の有名人が来ている真っ最中のカンヌが舞台。 ベテラン映画プロデューサーのサイは「どんなやつでもカンヌ映画祭の有名人にしてみせる」という賭けをする。そして、仕事を求めてやってきた冴えないフランクを新進気鋭の脚本家に仕立て上げ、架空の企画を言いふらして、ハリウッドスターや監督らを巧みな嘘でだまし、次々と商談をまとめていく。 とうとうフランクは本当に有名人になって、カンヌの新聞に大きく掲載されるまでに至ったが・・・。 JOHNNYは当然、ハリウッド大スター”JOHNNY DEPP本人”として特別出演。 JOHNNYのシーンは、『デッド・マン』の監督ジム・ジャージュッシュと共に、瞑想をしている。 そこへサイとフランクがやってきて、嘘の映画の企画でJOHNNYと契約をするというもので、当然JOHNNYも嘘の映画企画にまんまと騙されるという内容。 JOHNNYのシーンは少ないが、自然体のJOHNNYを垣間見るような気分を味わえる。 <感想> 大真面目に瞑想しているのだが、なんか微笑ましいというか可笑しくて笑ってしまう。 また、主人公のフランクがJOHNNYにべったりくっついて隣に座っていると、「くっつくな。うっとおしい」と不機嫌そうにJOHNNYが言う。そして、やたらとフランクに自分のタバコを勧めてジッポのライターで火をつけてやる。このときのJOHNNYは、”撮影”ではなく、素顔のJOHNNYを覗き見でもしてるかのように楽しく嬉しくなってしまうのだ。 そして後半では、冷ややかに怒っているシーンもあり、日本在住の我々には見ることのできないJOHNNYも拝めるのだ。怒ったJOHNNYもやっぱり渋くて素敵なのだと再認識してしまう(笑) |
ザ・プレイヤー デラックス版 [DVD] |
本作はブラックなアイロニーに充ち満ちた、アルトマン流「アメリカの夜」である。ハリウッドの内幕を過激にカリカチュアライズしている。魅入られたかのように映画にのめり込んでいる人々の姿は監督自身を表現しているかのように真に迫ってくる。多数のハリウッドスターのカメオ出演もにやりとさせられる。
胸くそ悪くなるようなストーリー展開も彼の手にかかれば見事な群像劇に仕立てられる。毒素を適度に残しながら発酵させてしまう、その職人芸と強烈な個性が制作側と衝突を繰り返してきたことは容易に想像できる。それ自体を映画にしてしまう悪魔的発想はまさにアルトマンの真骨頂であり、それを受け入れられる土壌もまたハリウッド的というべきスケール。世界に誇る娯楽産業のふところは深遠である。 |
ISLANDER Jawaiian Breeze 2 |
映画でもCDでも言えることだが、
得てしてこの手の「続物」の場合は 初作のみが優秀である場合が多いと思う。 このISLANDER JAWAIIAN MUSIC2 に関しては 個人の好みによるとは思うが、私は この2作目の方が断然優れていると感じている。 選曲のセンスの良さ、バランスの良さが一作目よりも断然良い。 さて、中身であるが いきなり一曲目のナレオの「pocketful of paradise」にやられてしまう。 「この後に、どんな曲を配置してくるのだろう…」とわくわくしてしまう。 ゆったり系、さわやか系、重量級ジャワイアン…と 様々な曲を何度も楽しめる、とても優秀なCDです。 ジャケットも、いい感じです。 |
大人のディスコ 100 |
「大人のディスコ」と題されたこの5枚組の1枚目と2枚目は代表的なディスコ・ヒットを集めた「スーパー・ヒット・ディスコ編」で、1枚目は70年代、懐かしの「ディスコティーク」の時代から「サタデイ・ナイト・フィーバー」が日本を席巻したあたりまでのヒット、2枚目は80年代、MTV時代からバブル絶頂期の手前までのヒットをコンパイル。80年代編にはティアーズ・フォー・フィアーズの「シャウト」など、これがディスコ・ヒット?と首を傾げたくなる曲も入っているが、当時のディスコは踊れる踊れない関係なく最新のヒット曲が聴ける場所でもあったので、こういう選曲もありなのかもしれない。
3枚目と4枚目は特に素晴らしく、「サーファー編」「クリスタル編」とタイトルがつけられたポップ・ファンク系のナンバーがずらりと並ぶ「サーファー・ディスコ」名曲選になっており、当時同様に人気があったはずのユーロ・ディスコ(新宿系?)を一切排した選曲には監修者の強いこだわりが窺える。すっかり歴史に埋もれてしまったマイナーなR&Bヒットも多く、非常に勉強になるセレクション。当時頻繁に夜の六本木に繰り出していた音楽ファンには、感涙ものの内容だろう。 そして5枚目はなんと「チーク・タイム編(!)」で、数々のバラード・ヒットを収録。「クラブ」と呼ばれるようになる前のディスコには「チーク・タイム」という素晴らしいシステムがあったのだ。レーベルの制約もあって「あれも一緒に聴きたいなー。」という曲が随分抜けてはいるのだが、そこら辺は他社のコンピレーションに期待することにしよう。1980年前後に青春時代を送った「クリスタル世代」に、特に強くお奨めしたい好企画盤。 |
ベスト・バロック100 |
個人的には「バッハ100」をリリースしてほしかったのですが、、、まぁ音楽史に燦然と輝く黄金時代、バロックの音楽は親しみやすく、聞きやすいと思います。演奏も綺麗で聞きやすく、王道といった感じでしょうか。J.S.バッハのカンタータ147番がギターでアレンジされていて、これまた新鮮で素晴らしく仕上がっていると思います。他にもヘンデルやヴィヴァルディ等著名な作曲家の有名な曲ばかりなので、あまりクラシックに縁がない方でも楽しめるでしょうし、癒されるでしょう! |