刺客來搜山了
12人のヴァイオリニスト |
収められている曲は、なじみのあるものなので、良いと思います。しかし、「12人のバイオリニスト」の名前から想像していたのと違って、ピアノやハープやその他いろいろな楽器が伴奏しており、バイオリンは美味しいところ(要するにメロディー)をみんなで弾いているだけなのです。ベルリンフィルの「12人のチェリストたち」のように伴奏も主旋律もすべてチェロだけで…というように編曲し演奏できなかったのかなあと、残念です。なんとなくバイオリンの限界を見た感じでした。 |
団地ともお 12 (12) (ビッグコミックス) |
既刊も含め、作者のセンスが光る話が多い「団地ともお」ですが、今回、私が感心したのは「17話 ラムネのビンは〜」です。
このお話、回想シーンがほとんどなんですけど、登場人物が実に生き生きと描かれています。そう、今は亡きゆりちゃんも含めて・・・(既刊参照)。 「ラムネのビンが巡り巡って戻ってきた」というシュールな話をさりげなく、味わい深い話に仕立てる構成力、やっぱり、この作者ただものではありません。 |
そっと好かれる (F×COMICS) |
妄想、空想、夢想、連想。うすらぼやりと頭にうかぶヒトリ語りにカタチを与えた小笑篇18本。登場人物はみんな、些末で奇妙な状況にただ平凡に生きてるだけなんだけど、でもそれが変におもしろいくて、いろんな点で整合性は無いんだけど、無いままそのままでも笑えるしいい話なんじゃないの?という感覚でしょうか。現実もそうありたい。ひとことで言うと「ズレまくって整ってゐる」というべきでしょうか。 小田扉。名前からしてズレまくって整ってゐる。 黒田硫黄に似て緻密でないのに表現力のある絵柄も押し付けがましくなく好印象。 |