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暗夜行路 (新潮文庫)
 小説を物して碌を食む時任謙作は幼い頃、母を失った直後に父から引き離され、祖父のもとで育てられた経験がある。祖父と自分との間の出生の秘密、そして京都で見初めた妻・直子との間に生まれる溝。しかし謙作はそれら人生の苛酷な試練に対して、静かに、そして力強く、折り合いをつけて生きていこうとする…。

 古典文学というのは良いものです。数多くの読者の手を介しながら、歴史の中で埋もれることなく確かな地歩を固めて生き残った力強さを持っているからです。
 この「暗夜行路」を読みながら私は、作者である志賀直哉自身を投影した主人公・謙作の千々に乱れる心のひだを、じっくりと時間をかけて味わいました。

 祖父と母との間の不義の子として生を受けた謙作。彼はまた、健気で慈しみ溢れる直子の過ちにも直面することになります。こうした物語の粗筋について、この新潮文庫はその裏表紙で「力強い意志力で幸福をとらえようとする謙作の姿を描く」とあります。しかし私の印象はそれとは異なるものでした。
 志賀直哉は内村鑑三のもとでキリスト教に深く触れた時期があったと聞きますが、むしろ私は本書の中に、執着(しゅうじゃく)を捨てる仏教的な世界観を見出しました。謙作はどこかに肯定的・積極的な諦念というものをもっていて、その力によって清濁のすべてを受け入れていくかのように見えるのです。主人公の年齢がおそらくまだ20代前半であることを考えると、稀有なほどの熟成ぶりを感じさせますが、40代の読者である私にはとても自然に心が寄り添うところがありました。

 物語の幕切れは、おそらく漱石が旅先で大量喀血したいわゆる「修善寺の大患」をモデルにしているのではないかと想像するのですが、このくだりは直子と謙作との切なく美しい恋愛物語として私の目に映りました。この最後の二行の美しさを味わうためにも、500頁強のこの長編小説をひもとく価値は大いにあると思います。


 

小僧の神様・城の崎にて (新潮文庫)
何がそんなに凄いのか、説明出来ないほどに凄い。
個人的には「好人物の夫婦」がお薦め。

 

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来日林道07/05




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