![]() 三つ数えろ [VHS] |
有名な映画だが、見るまではサスペンスだということも知りませんでした。3つ数えろというのはギャングが脅しに使うセリフだそう。冒頭から次々に人が死んで、最期はどう終わるのかちょっとはらはらしました。特に変わった仕掛けがあるわけではないけれど、先が気になる話でした。 |
![]() 三つ数えろ [DVD] |
難しい題材を見事に料理したホークスの「監督力」に敬意を表します。「マルタの鷹」(1941)と並ぶハードボイルドディテクティヴ映画不朽の名作。
レイモンド・チャンドラーの作品/原作を読んでいないなら(←lucky、これから楽しみ)、作品/原作を読む前に映画を観るほうがより映画を楽しめると思います。ホークス&ボギーをもってしても、チャンドラー&マーロウの世界と同等以上のものを創作することは無理です。知性、おとこぎ、感傷、ウイット、颯爽さ、どれをとっても原作の世界のほうが上で、映画にそれを求めるのはないものねだりです。本作は、storyやplotよりも、ボギー&バコールのかっこよさ、絶頂期のホークスの演出の切れと冴えを存分に楽しむべき映画です。原作の世界には及びませんけれど、さすがホークス&ボギー、チャンドラーの作品の映画化としては最上のでき具合だと思います。 |
![]() 三つ数えろ 特別版 [DVD] |
1944年『脱出』に続く、ホークス監督、ボガート、バコール主演の爽快
ハードボイルド映画です。バコールはデビュー作のボガートとの共演が 縁で翌年結婚。今作では2人は夫婦ということを考えて観ると、2人の 演技に何か余裕があるように思えた。 バコールの太いハスキーボイスが何ともたまらない魅力を発しているのが 良い。前作同様に一曲歌っているところも見所でしょう。 ゲイジャーが殺された家が何度も出てきますが、その度にドキドキする スリルにかられる。ホークス監督らしいシーンの連続にどんどんはまって しまった。ストーリーがかなり複雑で内容が濃い分、よく観ていないと、 悪者が誰かが解らなくなってくる。 1956年『風と共に散る』でアカデミー助演女優を受賞したドロシー・マローンが 僅かですが出てましたね。美貌ならバコールに負けていません。そういえば、 『風と共に散る』でもバコールとの共演でしたね。ライバル? 『三つ数えろ』は1978年にもロバート・ミッチャム主演でリメイクされ ているが、やはりボガートと比較されるとミッチャムのマーロー役は イマイチに映る。 とにかくボガートとバコールのやり取りだけでも楽しい。特に車中での シーンは名演でしょう。25歳差のハリウッドきってのセレブカップルに 酔いしれてください。 |
![]() 三つ数えろ 特別版 [DVD] |
最近、ハードボイルドという分野に分類されるような映画が少なくなってきたように思う。男性に求められるカッコ良さの定義が変わったのか、それともハードボイルドという作風に特有のちょっと気取ったような雰囲気が受け入れられなくなってきたのか、その理由は定かではないが、とにかくハードボイルドと呼ばれる作品がほとんど作られなくなっているというのは事実だろう。 しかし、この『三つ数えろ』という作品はそんなハードボイルドの雰囲気を余すことなく堪能させてくれる。主役フィリップ・マーローを演じるハンフリー・ボガードにしろ、ヒロイン役のヴィヴィアンを演じるローレン・バコールにしろ、一本芯の通った強い人間像を巧みに演じきっていると思う。 ミステリー映画という性格上、登場人物が一度に喋る台詞の量が多いので、字幕を見ていると多少疲れるかなという気がしないでもないが、ハードボイルドというジャンルのカッコ良さを再確認することが出来る映画だろう。 |