永島慎二 - 3
柔道一直線 DVD-BOX 2【初回生産限定】 |
一時は東映自らが続編販売中止を宣言していただけに、本当に嬉しいです。今回の見所は何と言っても、原作と違い早くも直也が車周作から絶縁され「地獄車」も伝授されないということ。さらに桜ヶ丘高校に入学し、新たなライバルが数多く出現する中、様々なヒントをもとに新必殺技をあみ出す展開でしょう。中でも印象に残るのは、中学の恩師(牧冬吉氏)の限りないあたたかさ、やさしさという印象に、さらに厳しさをプラスした鶴田部長(名古屋章氏)の存在と、対極の香川先生(岸田森氏)の存在ではないかと思うのです。陰に日向に直也を愛情をもって指導する姿に今失われつつあるひとつの理想の先生像があるとおもうのですが。予告ナレーションも力がはいってきて、「益々おもしろいよ!」 |
ミラクル少女リミットちゃん DVD-BOX |
「リミットちゃん」は、三十数年前に確かに見ていた番組だったが、
その後再放送を一度見たきりで、殆ど記憶が薄れていた。 いわゆる「魔女っ子シリーズ」の中では「マイナーな作品」とされ、 私と同年代の知人、友人でも覚えている人は少ない。 当然、今までビデオソフト化されたこともなかった(はず)。 昨年夏、永島慎二氏が逝去された際に「この人はリミットちゃんの 原作者だったはず」と思い出し、それからはネットで検索しまくって ファンサイトを拝見するなど、久しぶりに夢中になってしまった。 そして今回、ついにDVD化が実現した。一時は「もう二度と見ることが できないのでは」と諦めていただけに、喜びもひとしおである。 故・小松原一男氏によるキャラデザイン、事故に遭ってサイボーグ化 された主人公等々、魔女っ子シリーズの中では極めて異色な作品だ。 これが作られたのが、高度成長期の終焉となった1973年という点も、 実に興味深い。科学の粋を集めて甦り、超人的な力を得た少女が苦悩し 人間らしい心を求めて葛藤する様は、鉄腕アトムをも彷彿させる。 事情によりビデオ映像からの再録となった初期オープニングは若干 見苦しい点もあるが、本編やパイロットフィルム、第一話予告映像は 三十数年という期間を経てなお鮮明であった。 最近殆ど活躍されていない栗葉子さんや、メグちゃんでブレイクする 前の吉田理保子さんの若き日の声を堪能できるのも嬉しい。 残念な点は、パッケージ及びブックレットの表記である。リミットの 担任は「乙姫先生(通称)」であるが、パッケージとブックレットには 「乙女先生」と書いてあった。そしてリミットが憧れる栗本ジュンの ブックレット画像は、ジュンとは別のキャラクターが映っていた。 キャラクターの最終チェックを入念に行っていただきたかった。 だが、そうした点を差し引いてもなお、本作品の発売は快挙に値する。 |
柔道一直線 DVD-BOX 3【初回生産限定】 |
最終シリーズでは結城真吾(近藤正臣)や黒井キャプテン(神太郎)ら高3の先輩たちは卒業し,一条(桜木健一)は新高3生たちに嫉妬からいびられしごかれる展開になります.そこへ転校生の大沢健二(石田信之=ミラーマン)が登場するという展開になってます.もちろんライバルの風祭右京(佐々木剛=仮面ライダー2号),赤月旭(真山譲次=キカイダー/サブロー),大噴火投げの城山大作(山本正明),鮫島(田中正樹),"グァ,ハッハ"笑いが特徴の大豪寺虎男(保高正伸)も入り乱れての大団円で,見所満載.vol3には富山敬さんも1話のみですが出演されてます.顔出しで,若いです.座談会では主役3人に佐々木さん石田さん,そして近藤正臣さん(なんと撮影当時27歳で妻子持ちだったにもかかわらず高校生役を違和感なく演じられてました.足で弾く猫踏んじゃったは迷演技です)のインタビューもついててすんごい面白かった!! 桜木・吉沢コンビの「太陽の恋人」もdvdで発売してくれないでしょうか? |
漫画家残酷物語―シリーズ黄色い涙 (1) |
私が所有しているのは小学館文庫版であることをあらかじめ断っておきます. この漫画、タイトルに漫画家と含まれているとおり、ほぼ全て漫画家が主人公の一話完結の物語です.しかし、漫画家という特殊な職業の話でありながら不思議なほど主人公に共感できてしまいます.主人公たちの多くは「質の良い漫画を作りたい」「自分の表現したい作品を作りたい」と願っていますが、現実では「良い作品≠売れる作品」であり、精神的な葛藤があります.自分のやりたいことをやり続けることの難しさが痛いほどわかります.夢や希望を持って職業に就いたはいいが、満足できる仕事ができず思い悩んだ経験のある方は多いのではないでしょうか.そこに上手く折り合いをつけて生活していくことが「大人」ということでしょうが、そう器用に生きられないことを「青春」と言うのではないでしょうか. 若い人に永く読み継がれて欲しい作品です.絵もオシャレです. |
黄色い涙 |
永島慎二さんの「昭和の青春」漫画。松本零士サンのあのシリーズみたいなのを想像してましたが、「おいどん」が基本的に一人なのに対してコチラは漫画家や画家を目指す若者たちがヒョンなきっかけから始めた集団生活。
タッチやコマ割りはいかにも「昭和の漫画」なのですが、そこがまたノスタルジイをかき立てます。ストーリーは他愛もない恋愛体験や仕事の挫折などライトなテーマですが共同生活を送る若者たちの「つながり」「絆」が熱かった昭和を感じさせます。「嵐」主演で来年映画化されるそう。「東京タワー」といい、「ALWAYS」といい昭和ブームですね? |
漫画家残酷物語―シリーズ黄色い涙 (2) |
僕は、はっぴいえんど「春よ来い」のモデルになったこの作品の作者ということで永島慎二の名を知った。
「春よ来い」から劇画風タッチを想像していたのだが、意外にも絵柄は愛らしく洒落ている。 若い世代も違和感なく読めると思う。 ただしストーリーは漫画家の若者が葛藤する話。 単なる娯楽作品として通り過ぎることができない世界を持っている作品で、60年代の若者から絶大な支持を受けたというのもうなずける。 |