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ジェラールとジャック
ドラマと言うより、映画や演劇を見ているように感じました。音楽や効果音の使い方、など中世の雰囲気が漂い聴きながら情景が浮かんできます。時の流れが前後にめぐるので、モノローグや音楽がインターミッションの役割をしているような感じで…革命や貴族支配など重いバックグラウンドだけれど、どこかのどかで時に‘ぷっ’と笑ってしまったり、かなりエロチックであったり、胸を鷲掴みされるような悲しみがあったり、どんどん引き込まれていきました。声優さんの演技や脚本、演出も含め素敵な作品でした。

 

Blue Jam
1曲目はイントロから骨太な音で相当にかっこいい。
このCDが出た当時、朝出勤する時に、いつもカーステでこの曲をかけていました。パワーがわいてきます。

かと思うと「キャンディ2つの散歩」や名バラード「オレンジ」のような可愛らしい曲もあり、デビュー作ながらすでに彼女の才能が炸裂している感じです。

彼女の原点といえるアルバムなので、後でファンになった方もぜひ、聴いてみてください。

 

大奥 第4巻 (4) (ジェッツコミックス)
・・・読み終わって「サラッと流したな」と思ったのですが、
実は1巻から3巻までの密度が尋常でないからなんですね。
確かにあの勢いでは、1巻の吉宗にたどり着くまでエライことになりそうです。
そう言う意味では、【大奥視点の歴史絵巻】として、ピックアップして行く
流れになるのは当然と言えば当然でした。

4巻では家光の晩年から綱吉の治世前半までを扱ってますが、
実は全然サラッと流していなくて、ドロドロしています。
また各将軍の造形がすばらしく、家綱29年の治世をひとつの出来事で
象徴させているし、綱吉も29年の治世ですが、一筋縄ではいかないキャラを
いくつかの逸話で見せてくれているあたりが熟練の手業です。
しかも、まだあの「令」の話は出ておりません。
どう料理して行くのでしょう?大奥もきな臭くなってきたし、気になります。

このあたりが5巻の見せ場のひとつなのかもしれませんね。
ここを抜けてしまうと、6代家宣&7代家継の治世は合わせて7年ですので、
5巻はまたもや転回点になるのかもしれません。

正直、3巻までの濃密な時間の流れに身を任せてきた単行本派としては、
寂しい部分はあるものの、見せ場も外連味もたっぷり効かせておりますし、
あのキャラクターがしっかり要所要所ででてくるあたり、目配りを忘れておりません。

個人的には1巻ラストの時間軸に戻った後に、何が起こるのかが気になります。
・・・そこで終わるのか、慶喜まで進んで行くのか?

物語は加速度を増しながら、疾走を続けて行きます。
まだまだ目が離せません。

 

きのう何食べた? 2 (2) (モーニングKC)
いやはやなんと申しましょうか、この本を読むと料理のモチベーションが確実に上がりますね。台所に立つのが楽しくなるし、「今日これ作ろう!」と思わせることにかけては、有名料理研究家のご本・雑誌の美しいグラビア付きレシピページを軽々と凌ぎます。・・・なんて思ってるわたし(主婦)は変でしょうか? 味付けの好みは必ずしも一緒じゃないし、家族構成の違いからして同じものを食卓に載せられるわけじゃないのだけど、ほんと読んでいて充実感があります。
今回の史朗さんレシピからのおすすめは、あきれるほどの単純料理ですが、白菜のおひたしです! 幼少時から白菜のおひたしが苦手で、どうしてこんな淡泊な味のものをわざわざおひたしにして食べなきゃいけないの!と怒りすら覚えていたわたし。それが本書のとおりに作ったら、驚くほど甘みが出て、家族にも好評。史朗さんはゆずびたしにしていましたが、「かつおぶし+ぽん酢しょうゆ」でも十分いけます。時節柄ぜひお試しください。
ここからはごく個人的な感想。史朗さんはゲイで同居中のケンジくんと食卓を囲んでいるわけですが、この設定が料理本としての好感度アップ(=わたしの料理意欲アップ)に少なからず寄与していると感じます。史朗さんは弁護士でルックスもよく料理上手。これが男女のカップルの話で女性が作る方だったら・・・頭脳・容姿に恵まれ社会的地位もあってその上料理上手かい!と、ひがみ根性が働いたに違いない。逆に男性が作る方でも男女のカップルだったら・・・「うらやましいご身分よ」と女性に対してこれまた微妙な感情が差し挟まれたのでは。どちらにしても素直に「あ〜おいしそう」だとか、「作ってみよう」という気分に結び付かなかった気がするのですね(あくまで個人的なことです)。
勝手に「料理本」などと書いて偏った感想を書き連ねてすみません。もちろん物語の方も読みどころ多々ありますから! おすすめです。

 

きのう何食べた? 1 (1) (モーニングKC)
ある意味男くさい雑誌の「モーニング」。そりゃそーだ。対象層はおそらく、サラリーマンのに〜さん、または、に〜さん以上おじいさん未満だものね。

そうした、中にある種、さわやか過ぎる中年男の2人組み、しかもゲイが登場するのだからすごい。やっぱり、男性向け雑誌でゲイものを書くというチャレンジ精神をまずは評価したい。

で、雑誌で読んでいる時にもそれなりに面白いのだけれど、なんといってもよしながふみの漫画は、単行本でその威力─おもしろさ─を発揮するのではないだろーか。

つまり、まとめ読みで「ぷぷぷ」と笑える空気感を存分に味わえる稀有な漫画家が、よしながふみなんだと思う。よしなが氏の漫画は、私はどちらかというとBLではなく、淡々日常系の方を多く読ませてもらっています。

この作品の感心するところは、ゲイの美中年2人の空気感とおいしそうな庶民くさい料理はもちろんなのだけれど、ところどころに嫌味に感じない程度にジェンダー論っぽいものが見え隠れするところだ。

大手をふってやってしまうと、嫌味になったり説教くさくなったりする小難しげなテーマを、うまく漫画を隠れ蓑にさらっとやってしまうところが、さすがに高学歴の作者だなあと、感心しきりであります。

ちなみに、個人的には、すいかを分け合う話が好きです。

 

よしながふみ 動画

初音ミク under the cloak of kindness




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