イエローキャブ5人娘 Vol.2 「Green Island」 [DVD] |
イエローキャブ期待の新生5人をフィーチャーした作品。五人のグラビアアイドルを見れるのはオムニバス作品のようでお得感がある。個人的にはイエローキャブでありながら貧乳が売り、という松岡ゆきは不要に感じたが。川村亜紀はすでに大物の風格を漂わせており、前半は露出度が控えめなものの、中盤ではしっかりとビキニを披露してくれているのでご安心を。佐藤江梨子は相変わらずかわいいのだが、色気がないので見るべき部分は少ないか。そして問題の坂井優美。おまけ的なぶっこみかたなのか、扱いが悪い。映像も体感値では一番少なく感じた。逆に一番時間を取って見せていたのは小池栄子。栄子目当てに買った人は大当たり。なんてったって栄子ピンでのビデオよりもセクシーなショットが満載されているのだから。栄子ファンでFBやCUREで全く騙されたと感じた人は、このビデオをオススメする。全体的の流れとしては、一人一人のイメージショット、5人まとめてのショットが交互に映し出される。前にお得感があるとは述べたが、モーニング娘のライブで誰を見て良いのかわからずに困惑するように、たくさんの出演者がいるので、誰を見てよいのか困ることがある。見る前に、「今日はサトエリで!」と決めてから見てみよう。小池栄子、川村亜紀のシーンが素晴らしい。無駄なエフェクトが一切無いというのも見ていて安心する。 |
バルタザールの遍歴 (文春文庫) |
評判を見るかぎり完璧に面白い小説ということで、書店で手にとって読んでみた。
たしかに、グイグイと引き込まれる。夢中になってページを捲った。 ただ、この作品はサスペンスでもSFでもない。 私のように何か「鮮やかな大仕掛け」を期待して読むと後味の悪さが残る。 どんでん返し、意外な真実、そういうものは無いと思ったほうがいい。 所詮素人の私が理解できる小説ではなかったのが残念。 |
天使 (文春文庫) |
一読して、ひれ伏した。こういう書き方もあるんだと素直に感心した。
本書は、第一次大戦を挟んだ混迷に満ちたヨーロッパを舞台にしている。そこで暗躍する異能者たちの攻防が硬質な文体で描かれるのだが、ぼくはこの作品ほど読者に媚びない本を読んだことはない。佐藤亜紀は、読者を顧みない。世界を構築しそこで物語を動かすのだが、彼女はいっさいの説明的記述をすっ飛ばしてフルアクセルで加速していくのである。歴史的背景、登場人物たちの思惑、そして彼らの具え持つ『能力』について普通ならなんらかの配慮がされるところを彼女は一切関知せず、どんどん話をすすめてしまう。そのスタンスは一貫していて、まったく揺らぐ事がない。ここで、ぼくはシビれてしまった。ストリート・キッズのようなボロ屑同然のジェルジュが顧問官にひろわれて、生まれもった能力を統御する術を叩き込まれ、腕利きの諜報員として成長し、混迷に満ちた世界に翻弄される。本書のストーリーを要約すれば、たったこれだけで済んでしまう。だが、その簡単な骨組みに肉付けされたこの豊かな世界の情報量はどうだ。それは驚くべき手腕であり、稀に見る才能だと言わざるを得ない。ぼくが感嘆したのは、その『能力』の描写である。かつてこれほどサイキックを感覚的に描いた本があっただろうか。これはまったく未知の体験だった。彼女のあやつる言葉の奔流は、未知なる感覚をそこにあるが如くにページに縫い付けていく。読者はそれに翻弄され、天地を逆さまにするような酩酊感に巻き込まれ、絡めとられる。これは読んでみなくてはわからないのだが、読書をしていてこういう体験をしたのは初めてだった。言葉を連ね、こういう芸当ができるということに正直驚いた。まったく素晴らしい。この作者はまったくもって化物である。すごい作家がいたものだ。 |
モンティニーの狼男爵 (光文社文庫) |
歴史の渦に巻き込まれ、美しく退廃していく狼男爵。 様式美とは、上品さと下品さ、洒脱、洗練、気の利いた駆け引き、相変わらずそういったものをたっぷりと楽しめます。 その中で男爵の恋愛だけは朴訥として、一途なところがじれったく愛しい。 男爵似の娘の物語も是非書いて欲しいところです。 |