筋強直性ジストロフィー―患者と家族のためのガイドブック |
筋強直性ジストロフィー(筋緊張性ジストロフィー)についての情報源は乏しく、インターネット以外で確かな文献をあさりたくても、病院などで本を読む以外ではなかなか難しいのが現状だと思う。そういう意味でこの本が出たことは非常にありがたく、かつ内容的にも参考になった。
この本は筋強直性ジストロフィーに関する知識がまったくない読者にもある程度配慮されており、ページ数が少ないので比較的読みやすく、翻訳書だが訳注等も充実している。そのかわり、図や写真がほぼ皆無なのが、ちと物足りなくはある。しかし前段で述べたような事情があり、少しでも情報を求めている方にとっての選択肢は他にはないかも知れず、価格的にも他の専門書よりは安いかもしれないので☆5つとしておく。 |
ぼく、がんばったんだよ―筋ジストロフィーの少年の旅 |
「筋ジス」という難病と闘う少年とその家族。しかしこの本はよくある「闘病記」とはひと味違っている。一家揃って社交的で楽しいことが大好きなこの「吉村ファミリー」に「悲愴な涙」は見られない。5年前に告知を受けた時でさえ、普段と全く変わらなかった両親の笑顔の奧に隠れていた。そしてみんなに真実を告げた昨年のクリスマス。毎年一家の笑顔一杯のクリスマスカードを楽しみに待っていた800人の仲間たちがその事実を知った時でも、カードに描かれていたのは、いつも通りの「溢れる笑顔」だった。
最後の頁に挿入された少年の直筆の文章からも、病を「トロフィー」だと言う少年の誇らしげな笑顔が目に浮かぶ。 同じ年頃の子供達はもちろん、たくさんの方に読んで欲しいと思う。 |
筋ジストロフィーの高校生、宇宙を学ぶ 岩波ジュニア新書 425 |
障害をもった高校生が、仲間とともに懸命に天文学を学ぶ物語です。
実際の話です。 天文学は、多くの人の人生には関係ない学問です。 しかし、人の人生を豊にする可能性をもった学問だと思います。 僕たちは、どこから来て、どこに行くのだろう? こういうことは、だれでも、時には考えますよね。 |