山本容子 : エンジェルズ・アイ ~天使たちの降りるとき~ |
夏に那須で知人の画家さんの個展があり、友人たちと出かけた。その時にBGMでかかっていたのがこのディスクである。
クリスマスの曲が多いのに、クリスマスに限定しない不思議な大らかさがあった。 ヴォーカルはEPOのチャーミングでユニークな声、ヤドランカの温かな落ち着き、そして古楽スペシャリストでもある波多野睦美さんのナチュラルで透明な声・・と、根底ではつながっている3人の女性ヴォーカリスト。少しずつ趣が違う演奏が聴けるのはとてもぜいたくだ。 学生時代に合唱の授業で歌ったコルシカ島の歌は懐かしかった。 天使好きとしては、タイトルもジャケットも惹かれた♪ |
はじめてのラテン語 (講談社現代新書) |
ラテン語を独学で勉強したくて昨年に購入しました。
ラテン語独自の、時制変化、格変化など的確にまとめられていたように思われます。 初めてラテン語を勉強したいと考えている方には、もってこいの一冊といえます。 同書の良い点 ・ラテン語や歴史的なエピソードを踏まえて、何度読んでも飽きない。ヨーロッパの自動車会社の多くがラテン語に由来しているのは、かなり興味深かったです。 ・初期投資が1000円ほどで済み、手軽に購入できる。ラテン語の文法書では、簡単に入手できる部類ではないでしょうか。 ・発音から複文の作り方まで、丁寧に解説が加えられている。 同書の問題点および改善点 ・作者の「語り」がやや冗長的で、癖がある。ゆえに、読者に好き嫌いが生じる。 ・レイアウトが無視されている。語尾変化や時制の解説など、せっかく丁寧に解説されているのに、文字と変化の表が「詰め込まれている」印象を受ける。 ・例文が若干少なめ。他の文法書に比べれば、例文が少ない。例文はもっと豊富に掲載して欲しかった。 |
肉単―ギリシャ語・ラテン語 (語源から覚える解剖学英単語集 (筋肉編)) |
セラピストになるために活用中。
基礎人体解剖図では分からなかった、一つ一つの筋肉の形や働きなど詳細が記載されており、マニアックですが記憶に残りやすいような・・・。腕や足の断面図の記載によって、複数の筋肉や骨の位置関係も分かりますよ。更に、「筋肉痛があとからやってくるのはなぜ?」等の筋肉豆知識も得られ、楽しく学べます♪ |
ラテン語の世界―ローマが残した無限の遺産 (中公新書) |
面白かった。2年も前に出たときにどうして手にしておかなかったのかと悔やむほど面白く感じる本でした。おそらく今まで手が出なかったのは、ラテン語=死語という単純な図式にとらわれていて、そうした言語に手を出すことに<無駄>の二文字を感じていたからでしょう。 もちろん私はラテン語の読み書きが出きるようになりたいと考えているわけではありません。今後カエサルやキケロの書を手にすることがあっても、それはおそらく日本語に翻訳されたものを手にする確率が高いと思います。それでも本書を手にしたのは、英語やスペイン語を学ぶ者として、基層となる言語ラテン語の世界に触れることは決して<無駄>ではないということをようやく感じられるようになってきたからです。 本書は私のようなラテン語知らずにとってうってつけの入門書です。ラテン語の文法項目そのものにも多少なりとは頁が割かれていますが、それは決してラテン語学習者に向けた書き方ではないので、必要以上に小難しくはありません。 むしろとても興味をひかれたのは、ラテン語とはどういう歴史をもった言語なのか、文化的のみならず政治・経済・宗教史的視点から丹念にたどっているところです。私たちが日常的に触れているアルファベットもローマ字というくらいですから、ラテン語抜きにはその成立過程は語れません。そしてフェニキア→ギリシア→エトルリア→ローマという道筋をたどることでアルファベットが変遷してきたという実に壮大な歴史物語は大変楽しく読むことが出来ました。 ラテン語の歴史をたどるうちに、古代ローマからゲルマン民族の大移動、そしてフランク王国の成立まで、ヨーロッパ史を概観することができたことも、私にとっては大いに有益なことでした。 |