ザ・ミラー・オヴ・マッドネス |
フィンランドのメロディック・デスメタルバンド、ノーサーの2nd。前作「Dreams Of EndlessWar」は完全にチルボドフォロワー丸出しだったが今作ではフォロワー沼から半分足がでたようである。全体を、空間的なキーボードで演出されたメランコリックメロディが包んでいてなかなかいい。ボーカルもちょっとブルータリティがあがった気がする。疾走したりミドルだったり飽きさせないような工夫も忘れていない。このアルバムで北欧メロデスらしさを感じることができるのではないだろうか。特にキーボードの演出は素晴らしく、慟哭を感じさせるピアノの入れ方など目を見張るものがある。ただ相変わらずギターは落ち着き気味でここはチルボドに学んだほうがいいかも(笑)またリフにも似たようなものが多いのでマンネリ化の可能性も浮上。まだまだ若いノーサーだがこれから成長したらチルボドなんか目じゃないだろう。ぜひ頑張ってほしい。(別にチルボド嫌いじゃないので誤解のないように) |
N |
今作でなにかとフォロワー扱いされまくってきたノーサーの待望の新作。新たにイン・フレイムスからの影響であろうサビの歌メロや初期の青臭さなど無類も感じさせないメロディライン、リフの構成またはKeyのキラキラ音(このあたりはまだCOBっぽいと言うよりはこれまでに培ってきた経験然りのノーサー節とでも言うべきだろうか)etc....まさにメロデスファンのみならず素直にHMファンにもあの格好良さを感じてもらいたい。だが個人的な評価としてやはりデビュー作当時から今一つ曲のフックが欠けている箇所が幾度も付きまとっており、いかんせん新鮮味が薄かったりする。格好良いのだがこれといった突飛めいたものがなく聴いててほとんど同じに感じてしまう。まぁここにきてようやくCOBの鎖を自ら剥ぎ取り新たな道をつき進む彼等・・・次こそが本当の勝負作になるだろうと期待したい。 |