かぐやひめ (復刊・日本の名作絵本) |
長女がディズニープリンセスにはまっているので、 それなら、日本のお姫さまにも親しんでもらおう、と選んだのがこの「かぐやひめ」 「いっすんぼうし」や「うらしまたろう」の挿絵を描いたあきのふくさんの絵とあって期待していただけあり、 ストーリーは、変に誇張したりはしょったりすることなく、 かぐやひめは綺麗な着物を着ていて、百人一首のカルタのお姫さまそのまま。 |
源氏物語 1 (1) (新潮文庫 え 2-16) |
ようやく大活字版で再版しました、円地文子さん訳「源氏物語」です。
国文学者玉上氏(この方は角川版源氏物語を訳されている)の力を借りて 5年の年月をかけて全巻現代語訳した労作。 非常に格調の高い訳文で一番読みやすい源氏物語だと個人的に思います。 この訳文の特徴は訳者本人の主観の訳を所々に忍ばせてあること。 もっとも本文を改変するのではなく奥行きを深くしたり 現代人にわかりやすい表現であって却って良心的な改変でしょう。 例をあげるなら若菜の「男女の仲が狭まる(直訳)」→「世の中が狭まる(円地訳)」 玉上さんが源氏物語訳注の解説で「男女の仲は平安女性の世の中に等しい」と おっしゃっていたのを後に読み、「なるほどなあ」と感心した訳文です。 レビューで書きましたとおり玉上版源氏物語とリンクした訳文です。 両者を比較するのも楽しいです。 当然単品で読んでも十分源氏物語の真髄を味わえる名文ですので 源氏物語初心者にもお勧めします。 |