カジノの一匹女
自虐の詩 プレミアム・エディション [DVD] |
業田良家の泣ける4コマ漫画を映画化。ちゃぶ台ひっくり返しシーンが合計5回、しかも内4回はスローモーションという水戸黄門の印籠的演出は、予定調和大好きなステレオタイプには受けるのかもしれない。『嫌われ松子の一生』で落ちる女を怪演してみせた中谷美紀の起用も、誰しも賛成しそうな無難なキャスティングだ。カンニングの竹山にでもやらせた方が原作にイメージに近いイサオ役にアベちゃんをあてたところが、堤監督の唯一のこだわりなのかもしれない。
しかし、暴走族時代に幸江を追いかけ回していたイサオと、パンチパーマで金を幸江にせびる現在のイサオとが、どう見ても頭の中でつながらない。ストーリーが断続しがちな4コマ漫画だけにいたし方ないのかもしれないが、エピソードの空白を埋めるべくしかるべき努力を怠っていたような気がするのだ。原作に忠実なエピソードの羅列だけではやはり映画にはなりえない。 特に、幸江が夢の中で回想するシークエンスでは、イサオと幸江の立場がまるで逆転してしまっていて、伏線どころか脚本としての最低限の脈絡が破綻しているのである。原作者のいいなりになってまったく演出力に欠けた映画を最近目にすることが多いが、本作品もまたその罠に陥ってしまった一作品なのかもしれない。業田なにがしがいちゃもんをつけてきたら、ちゃぶ台をひっくり返すぐらいの気概を見せてほしかった1本である。 |
寝ずの番 特別番 [DVD] |
内容はほぼ同じなんですが、こちらを見られる前に原作を一読されると、なお楽しめます。
モデルは故・笑福亭松鶴師匠とそのお弟子さんたちらしいですが(笹野高史さんの演じた兄弟子の元ネタは鶴瓶さんだとか)まさに「おもろうて、やがて哀しき」という感じ。 子供が寝ているか外に遊びに行っている間にごゆっくりご覧下さい。 |
蛭子能収コレクション (地獄編) |
蛭子先生の独壇場である「地獄もの」の集成です。最近は「地獄もの」の作品は余り発表しておられませんが、本来の蛭子先生の得意領域はこのような、シュールな、やりきれない世界です。この本には「地獄のサラリーマン」、少女が意味のない人柱にされる「少女死すべし」、アイスキャンディに固められた少女を喰って快感の余り死ぬ「少女地獄」など無意味でブラックな作品が満載です。ぜひお読み頂きたいと思います。 |
蛭子能収コレクション (動物編) |
テレビで見ているとただのヘンなオジサンですが、マンガを見ると虚飾を取り払った人間そのもの不条理な欲望が冷徹に描かれている。マンガの世界では蛭子能収サンを「ヘンなオジサン」なんて恐れ多くて言えません。 |
蛭子能収コレクション (病気編) |
「えびす漫画」の結末は不幸です。しかし、なぜか心地よさが残ります。もしかしたら、人間が無意識に持っている「悪」の部分を素直に表現しているからかもしれません。この漫画の巻末には、蛭子さんが「病気」に対する考えを語っています。とてもユニークです。 |
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