![]() 話し言葉で読める「西郷南洲翁遺訓」 無事は有事のごとく、有事は無事のごとく (PHP文庫) |
なぜ自分が打ち立てた新政府に反発して、最後に自刃した西郷さんがこれほどまでにみんなに愛されているのか、以前はよくわからなかった。しかし、いろいろな書物を読むごとに彼の愛すべき性格を知るようになり、今では私も好きな歴史人物の中の一人となっている。
その西郷さんが弟子たちに言い残した至言の数々を、後日まとめたものが「西郷南州翁遺訓」。それを口語でわかりやすく解説してくれたのが本書である。 そして、なんと驚いたことにこの本をまとめたのは薩摩藩邸焼き討ちで薩摩藩の敵であり、幕府側にあった庄内藩の人たちが明治になってまとめたというのだ。戦後、庄内藩の人たちは徳川を守って立派だったと西郷は誰一人として切腹させず、庄内藩の人たちは西郷に逆に敬愛の念を持つようになった。 そうして編まれた「西郷南州翁遺訓」。 現代にも通ずる普遍の原理である。 |
![]() 西郷隆盛 (角川文庫) |
本書は、『鬼平』や『剣客商売』シリーズで死後も人気作家の地位を降りない、池波正太郎氏が描く、西郷の伝記的小説である。
明治の国際的知識人、内村鑑三が日本文化を世界に向かって発信するために記した『代表的日本人』という本がある。 西郷隆盛は、その本の冒頭で、真っ先に取り上げられている。このことからもわかるように、西郷は、我が国が長い歴史の中で得た、外国人にも胸を張って紹介できる傑出した存在であるといえよう。 例えば、単に有能な役人や政治家、軍人はいるだろう。 それに、単に理想を追い求める人道主義的な教育者もいるだろう。 だが、それらの諸要素を最高度に併せ持つ巨大さを持った、西郷のような人間は、ざらにはいない。 池波の筆は、そんな偉人、西郷の魅力と、近代国家として黎明期の激動の日本の歴史を余すところなく、紙の上に表現し尽している。 本書は大変構成力に優れた巧い小説だ。 西郷にまつわる様々なエピソードを時に強調し、あるときは大胆に省略し、劇的緊張を高め、最初から最後まで、読み出したら止まらないほどの面白さを発揮することに成功している。 この本は一読の価値がある。 歴史小説好きは勿論、それ以外の人も今回の新装版発売を機に、蔵書の一員に加えてみては如何だろう。 |
![]() ビジュアル版 日本史1000人 下巻 -関ケ原の戦いから太平洋戦争の終結まで |
非常に見やすくて、面白いので、まるで歴史ドラマをみるように、日本史の勉強ができる本だと思います。
歴史上の重要人物が1000人も載っていて、しかもその人物に関連する重要な事柄が見やすく詳細に書かれています。写真や絵も豊富です。 私の個人的な好みでは、今話題の篤姫もしっかり1ページ分、写真入りで載っていたのが嬉しかったです。 |
![]() コーエー定番シリーズ 維新の嵐 |
登場キャラとして、幕末・維新の頃のかなりマニアックな人物までが網羅されていますので、この時代の好きな人にはこたえられないゲーム。他の方も書いていますが、単調なルールではあるので、幕末・維新マニア以外にはつまらないでしょう。ちなみに、うちのソフトは、「島津久光」が絡んでくるとしばしばフリーズしてしまいますが、なぜでしょう。 |